好きなことをビジネスにしている経営者や、一人社長や小規模事業の経営者は、忙しく業務を抱えがちな人も少なくないです。
「半年後以降の売上のための仕込みを集中して取り組まなきゃ」
「お客様の対応業務を少人数でやってるので手が足りない(汗)」
「発送の梱包業務も結構時間が取られる〜」
など、さまざまな理由で業務を抱えているかもしれません。
経営者が自分自身の業務を減らして、本当に集中するべき業務にエネルギーを注ぐことはビジネスにおいてとても重要です。
今回は経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つの事について書いていきます。
①自分自身のパフォーマンスを最大化する
経営者、特に好きなことをビジネスにしている方は、やりたい事や、やるべき事が多くてプライベートや睡眠時間を削っている事も多くありますよね。
ですが、経営者の一番の役割は何かというと、長期的にビジネスが上手くいくように、経営判断と会社の方針や戦略を決めること。経営の舵取りをする一番大切な頭脳でなければなりません。
いつもベストな判断が出来るような、パフォーマンスが最大化される状態を整えておきたいですね。
例えば、睡眠不足の脳の状態は二日酔いと同じ。と言われてますし、
意思決定を重ねるたびに、集中力の源となる脳内物質(ウィルパワー)が減少していくと言われてます。
睡眠時間はかならず8時間は取る。という著名な経営者も多いですし、余計な決断を増やさないためにAppleのスティーブ・ジョブズやFacebookのマーク・ザッカーバーグなどが、同じ服を複数持っていつも着ていることは有名ですよね!
あなたの体調や精神面のコンディションが整う事は、どんなことでしょうか?思いついたことは、すぐ出来ることからやってみる事をお勧めします。
②自分のビジネスが発展する未来をワクワク考える
経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つの事。2つ目としては、ビジネスが発展する未来を考えること。経営戦略を立てるということですね。
特に、好きなことをビジネスにしている方は、自分の好きや才能をしっかりと収益に変えていく必要があります。その為の方法を考える時間をしっかりと取ってクリエイティブになることは、とても大切です。コツは、わくわくして行動が止まらなくなる様なビジョンを描くこと!
経営戦略とは、理想のビジョンとそれを実現する道筋を描くこと。しっかりと利益が残り続けるビジネスモデルも考える必要があります。理想と現実のバランスが求められますが、実現させるには何よりも、行動し続けたいと思える魅力的なビジョンが大事だと思います。
その後に、実際に売上や利益を出すための具体的な計画に落とし込んでいきましょう。
どうしたら自分自身もわくわく楽しく、お客様に喜ばれながらお金を払い続けてもらえるでしょうか?そして、それを仕組み化するにはどうしたら良いのか?
ぜひ、時間を見つけて考えてみて下さいね。
③お客様に喜んでお金を払ってもらえる方法を考える
経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つの事。3つ目としては、お客様に喜んでお金を払ってもらえる方法を考えること。つまり、マーケティングです。
お客様に喜んでお金を払ってもらうには、
- どんな分野に特化して商品やサービスを提供したいか
- 最も商品やサービスを喜んで購入してくれるお客は誰か
- お客様がどんな切実な悩みやニーズを持っているか
- お金を払ってでも解決したい事、得たい事は何か
- お客様が求めていることをどんな商品サービスで叶えてあげられるか
- どんな方法で知ってもらうか
- どんな方法で届けると、喜んで手に取ってもらえるか
- どう背中を押してあげれば気持ちよく買ってもらえるか
- しっかりと使って価値を感じてもらうにはどうすれば良いか
- お客様とどんな関係性を築きたいか
- 良い関係性をどう維持していくか
- 継続的に価値を感じてお金を払ってもらう方法は何か
ざっと出しても、これらの事を考えていく必要があります。
考えることが多い!と思った方へ、簡単にこれらの事を考えられる質問を考えてみました。
以下の質問に答えることで材料が出てきますので、一度書き出してみてください。
1.「お客様が今切実に悩んでいる事、本当は叶えたい望みは何ですか?」
2.「あなたがお客様の期待を超えて喜ばせてあげられる方法は何ですか?」
3.「それを提供できる自分自身とはどんな存在でありたいですか?」
④利益が残る計画づくりをする
経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つの事。4つ目としては、利益が残る計画づくりをすること。これは会計の分野です。
一般的に、売上を上げる事に意識を向けている方は多いのですが、利益を意識している方はそんなに多くない印象を受けます。あくまで売上は利益を残すための手段です。極端に言うと、経費をたくさんかければ売上は増やせます。でも利益がゼロだったり赤字だと意味がないですよね。
会計を簡単に考えると、売上、粗利、経費、利益。のバランスを把握することで、大枠の全体像を把握することが出来ます。
今回は簡単に経営のバランスが分かる割合のモデルを紹介したいと思います。会計が苦手な方はこのぐらいから始めるだけでも大丈夫です!
さらに詳しく分析する方法は、また別の機会に紹介したいと思います。
■目安となる粗利に対しての割合:給料40%、その他にかかった経費40%(内訳:未来への投資20%、活動維持費20%)、利益20%。(※全ての業種に合うわけではありません。あくまで目安です)
実際に自分のビジネスでかかった金額の割合が、目安となる割合以内に収まっていればひとまずバランスが良い。と考えることができます。割合以内で余裕があればもっと経費を使っても良いという事になります。
もし目安となる割合を実際の数字が超えている場合は、どうすれば割合以内に収まるのかを考える材料にしてみて下さい。
経営をしていると、お金の不安はつきませんが、不安は明確にすれば解消されます。一度数字を客観的に見てみる事をお勧めします!
◉まず、下記の金額とその割合を出してみて、目安となる割合と比べてみましょう。
①売上。
・売上はいくらですか?
②粗利。
・粗利はいくらですか?(粗利とは、売上から原価を引いた額です。)
・それは、売上に対して何%ですか?(粗利率)
▷解説:
粗利を出すためには、売上から、仕入れにかかった金額や、商品やサービスを提供する上で支払う必要のある手数料(所属している協会や仕入元へ支払う費用など)などを引いた値です。
売上に対しての粗利の割合である、粗利率を高めていく努力をする事で利益が残りやすくなります。
③経費。
・自分自身や雇っている方への「給与」、「その他にかかった経費」はそれぞれいくらですか?
・売上に対するそれぞれの割合は何%ですか?
・「その他にかかった経費」の中で、「未来への投資」と「活動維持費」のそれぞれの割合は何%ですか?
▷解説:
ここでは簡単に経費を「給与」と「その他にかかった経費」に分けています。
④利益。
・粗利から経費を引いて残った額はいくらですか?
・売上に対する割合は何%ですか?
⑤目安となる粗利に対しての割合と、実際の割合を比べてみましょう。
▷解説:実際の割合が、目安となる割合以内であればOKです。もし割合を超えている場合は、どうすれば割合以内に収まるのかを考えてみましょう。
⑤利益と時間が増えるように業務を最適化する
経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つの事。5つ目としては、利益と時間が増えるように業務を最適化する。ということがあげられます。
利益と時間を増やすってどうするの?という疑問が浮かぶと思いますが、利益と時間を両方を増やす効果的な手段のひとつが業務の効率化です。
利益に貢献していない業務を減らして、本当に必要な業務にリソースを注ぐ。このバランスを創る事ができれば、しだいに利益が増え、かつ時間にも余裕が出るようになっていきます。
今回は、業務を整理する5つのステップについて超簡単に紹介します。
- 全ての商品やサービスで、利益に貢献していない下位の2割を洗い出してみましょう。
- お客様の中で、実際に売上の貢献していない下位の2割のお客様を洗い出してみましょう。
- 下位の商品サービスと下位のお客様に関わる業務を洗い出してみましょう。
- やらないと決められるものは思い切って辞めてみましょう
- やめる事のできない業務は外注化できないか検討してみて下さい。
完璧でなくても良いので、ぜひこの5つのステップを書き出してみて下さいね。
まとめ
今回は、【経営者が自分の業務を減らして本来やるべき5つのこと】についてご紹介いたしました。
自分自身の時間を大切にして、経営活動に力を注ぐことで今の状況を打破して行くことが出来ます。
ぜひ目先の売上だけでなく、時間と利益という視点で日々の業務と向き合ってみることをお勧めします。
- 自分自身のパフォーマンスを最大化する
- 自分のビジネスが発展する未来を考える
- お客様に喜んでお金を払ってもらえる方法を考える
- 利益が残る計画づくりを把握する
- 利益と時間が増えるように業務最適化する
どの項目からでも良いので、何かひとつでも取り組んでみてください。