最近は好きなことで起業する人が増えてきましたが、いざビジネスを始めると実は難易度が高いと感じる人がたくさんいます。
上手くいけば人生の質や貢献度を高めることができて、幸せ度も高まりますが、なぜ多くの人が失敗するのか?成功できる人が少ないのか?
今回の記事では「好きなことで起業」が難しい理由や成功するための考え方・視点について紹介していきます。
好きなことで起業するこのと難しさを事前に知る
僕はサラリーマンになって4年目ぐらいから強烈に、
好きな事やわくわくする事で起業する事に憧れるようになりました。
そして、僕は実際に会社を飛び出して起業しましたし、
初心者がハマる罠に見事にハマり失敗して再就職した経験があります。
もちろん借金も残りましたし、再び好きな事で再独立するまでに5年程かかりました。
なので、好きな事で起業するこのと難しさを事前に知ることで、
それを回避する視点として捉えてもらえればと思います。
経営経験のある人は、好きなことでなく時代の流れや社会情勢に乗る
僕の周りの経営者は、三つのタイプがいます。
- 好きな事やりたい事で起業したタイプ
- ご縁があった事業で起業したタイプ
- 世の中や環境の流れに沿った事業で起業したタイプ
一つ目と二つ目のタイプの方は比較的多くいる印象で、
上手く行っている方と、上手く行っていない方がピンキリ居ます。
なぜならば、経営者の経験値や置かれている状況なども違いますし、
顧客のニーズがあるかどうかも分からない、
それぞれまったく違う現在地からのスタートになるからです。
そして、三つ目のタイプは、比較的しっかりと売上を上げている印象です。
具体的にいえば、既にあるビジネスのサポートとなるビジネスや、
社会的なニーズが確実にある分野のビジネスです。
- 関連会社へのサービス提供する会社。
- その時の介護保険制度など社会制度が有利に働く分野の会社。
- ITのテクノロジーが拡大している分野の会社。
- 一時期の海外労働力への国内での教育や斡旋ビジネスなど、
社会情勢に供給が追いついていない分野のビジネス。
経営経験の豊富な経営者は、事業立ち上げの難しさと同時に、
その時の時流や状況にあっているビジネスや、社会に求められているビジネスが、
立ち上げ期の苦労は同じでもビジネス自体に既に需要があり、
売上を心配する必要がない状態でスタートできる事の利点をよく理解しています。
ただし、この三つ目のタイプのビジネスは、
ビジネスチャンスを見極める経験値とビジネスを立ち上げ切る手腕が問われますので、
ビジネスチャンスを掴んだ時点で誰でも成功が約束されている訳でもありません。
なので、経験豊富な経営者が有利にはなりますが、
もしそのチャンスを捕まえ形にする事ができれば、
大儲けはできなかったとしても、
売上を上げる為の集客や営業活動に精神力や労働力、
そして多額の経費を費やさなくてもしっかりと利益を上げていくことができます。
そして、軌道に乗せるまでの時間もかなり短縮できるというメリットを得ることができます。
なので、こういうタイプのビジネスを効率的に運営する事で、
複数の会社を経営している経営者の方も多くいらっしゃいます。
ここでお伝えしたいことは、好きなことで起業する事がダメという事ではなく、
好きなことで起業するにしても、世の中の流れや社会から求められる要素も
しっかりと意識することの重要性をお伝えできればと思いました。
「好きなこと」×「求められるニーズ」=「応援される好きなこと起業」
好きなこと起業は誰でも飛びつきやすいという罠
次に、好きなこと起業で苦労する人が多い理由について書いていきます。
好きなこと、やりたいこと起業は、前述した「世の中や環境の流れに沿った事業」と違い、
ビジネスチャンスを見極める能力や経験値がなくても、誰でもいつからでも
初められる手軽さがあります。
なので、そこにニーズや需要があるかどうかより好きかどうかに、
優先順位が置かれている事が多く、実際にスタートした後に集客や
営業活動をスタートさせる人も多くいます。
僕も実際にそうだったので、気持ちがとても分かります。
そして、スタートしてみて痛感する事は、特にひとりビジネスの経営は、
経営者の考える事ややるべき事の幅が広く量も多いという事です。
同時にビジネスは経費がかかります。
毎月何もしなくてもお金が出ていく状況は、経営者にとってとても焦りと
恐怖感を生みだすことになります。
そんな中、苦しい判断の連続の毎日の中で、資金繰りが難しくなり、
結果的に、売上を上げることや集客に意識の多くが向くことになっていきます。
それ自体は当たり前の事なので悪いことではありませんが、
売上を上げる活動自体も経営初心者にとって容易なことではない事が多いので、
最初はとても多くのエネルギーを費やすことになってしまいます。
ビジネスの立ち上げは、お客様との関わりからしか得られない経験値や情報も多く、
それはビジネスの成長においてとても重要なモノになっています。
なので、起業してからお客様を集める事自体が、成長スピードを遅くさせますし、
資金繰りの苦しさから売上を上げることや集客に意識が向きすぎてしまい、
肝心のお客様への対応や商品開発へ注ぐエネルギーも少なくなってしまう事は、
サービスやビジネス自体をブラッシュアップしていくことが遅くなる事で、
さらに資金繰りが悪くなる。悪循環を生んでしまうことにもなりかねません。
本来ならば、スタートした時点でたくさんのお客さんと関わり、
テンポよくサービスやビジネスをブラッシュアップしていき、
より愛されるビジネスに成長させていかなければいけないはずです。
既にお客さんを抱えている同業者も、常に成長を続けているはずです。
そこに追いつくだけでとても時間がかかっていては、
起業する際に希望していた時間とお金に余裕のある状態を作り出すのには、
さらに時間がかかってしまう事になります。
今の不満から逃れたい気持ちだけが理由だとブレる
独立する際の動機には、いくつかあると思います。
1.ビジネスチャンスを掴んだので独立する
2.独立のために準備を進めてきたので独立する
3.今の職場環境や働き方が嫌なので独立する
など、
この1と2に関しては、上手くいくかどうかは別としても、
この先のビジョンがイメージ出来ている事と、少なくとも
立ち上げにあたってプラスになる要素をある程度見据えている事も多いと思われます。
3のケースの場合は、明確なビジョンへ向かって独立をしたというよりも、
今の状況から抜け出す事が目的であり、
そための手段としての独立という事なので、
実際に独立した後にビジョンを描いたりビジネスモデルを整えたりと
後手にまわる事も多くなります。
前項の「好きなこと起業は誰でも飛びつきやすいという罠」でも書きましたが、
起業後はすぐにでもお客様にサービスや商品を提供して、
ビジネス自体をブラッシュアップする必要があるため、
もたもたしているうちに資金がショートして、経営を続ける事自体が
不可能な状況に陥ってしまう事もあります。
この項で紹介している3つのケースでは、
僕自身は1と2と3のハイブリットな状況で独立をしました。
就職後から独立へ向けての準備も進めて来ましたが、
独立を決めた直接のきっかけは、インターネット関連サービスの
代理店を取得をする機会があった事です。
でも、心の中の本当の動機は今の状況から抜け出す口実として独立を決断しましたので、
代理店事業も続かず途中で辞めてしまいました。
その後、自分自身のビジネスと立ち上げるべく事業計画を作りましたので、
とても苦戦を強いられましたし、立ち上げる間や立ち上げ後の売上も少ない時期も
経費だけはかかり、資金繰りが厳しくなって、
結果的に再就職をしたという、失敗体験があります(涙)
自分がやりたいこと、好きなことだけでは売れない
この見出しを見て、好きなことで起業するのに、
好きなことだけで売れないならどうしたら良いんだ?
そう感じた方もいるかも知れません。
もちろん、好きなことで起業して上手くいく方も居ます。
苦戦してもじっくり取り組んで軌道に乗せる事もできます。
ただし、好きなことだけではダメで、上手くいかせるには
その他の視点も必要だという事です。
好きなことだけで上手くいかない理由としては、
自分の好きなことだけでビジネスやサービスを作る場合、
あくまでも自分の「好き」という気持ちや視点が出どころになっているため、
お客様の視点が入っていない、偏った内容になる事が多いためです。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、
実際に自分でビジネスやサービスを作る時には、
お客様ニーズや求めている事をしっかりとリサーチしないままに
進めてしまう経営者は意外に多いものです。
人は、他人の事はよく見えますが、自分事は気づきずらいものです。
なので他人事と思わずに、お客様視点をしっかりと意識する事はとても重要だと思っています。
やっぱり好きなことで起業するのは魅力的
ここまで、好きなこと、やりたいことで起業する事に対するネガティブな内容を主に紹介してきました。
なので、好きなことで起業しようと思っていた方や、
実際に好きなことや、やりたいことでビジネスをしているけどまだ軌道に乗せきれていない。
という経営者にとっては、うんざりした気持ちになってしまったかもしれません。
そんな気持ちにさせる様な意図はありませんので、まだ諦めないで下さいね!
僕個人的な意見としては、
それでも好きなことで起業する事は魅力的な事だと思っています。
現に、今現在僕自身も好きな活動を仕事として活動させて頂いております。
なので、以下に好きなことで起業するメリットや魅力について箇条書きで紹介させて頂きます。
◎好きなことで起業する事の魅力とは?
- 自分の好きな事に、好きなだけ取り組める
- 好きな事で喜んでもらえてお金も頂ける
- 自分の働くスタイルや時間などをある程度コントロールできる
- どんどん自分の能力が引き出され開発されていく
- 自分にしか出来ない分野で貢献できる喜びを得られる
- 情熱やアイディアが内側から湧いてくる
- 情熱が周りに伝播し気の合う仲間と出会える
- 共感してくれている仲間やお客さんが集まってくる
- どんどん応援される
- 極めれば、時間とお金の自由を得ることも可能
などなど、
まだまだ魅力は書こうと思えば出てきますが、
このあたりで辞めておきます。
どうだったでしょうか?
今回の記事に書いた上手くいかない理由や視点
注意するべきポイントをしっかりと回避する事ができれば、
好きなこと起業はきっと素敵なものになっていくと思います。
自分自身のビジネスと、そのお客様の事をしっかりと大切に育ててあげて下さいね。
まとめ
以上、この記事では、好きな事での起業の難しい理由について、考え方や視点と、それでも好きな事起業が魅力的という事についてご紹介しました。
- 好きな事で起業するこのと難しさを事前に知る
- 経営経験のある人は、好きな事でなく時代の流れや社会情勢に乗る
- 好きな事起業は誰でも飛びつきやすいという罠
- 今の不満から逃れたい気持ちだけが理由だとブレる
- 自分がやりたい事、好きな事だけでは売れない
- やっぱり好きな事で起業するのは魅力的
既に好きなことで起業している方や、これから起業したい!という方の参考になれば嬉しいです。